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SPECIAL INTERVIEW スペシャル座談会

伴走支援で、
底無しの成長ポテンシャルを引き出す

良き理解者、伴走者でありたいと願う、
わたしたちのことを、先ずはみなさまに知っていただきたい。
そんな気持ちから、お客様との対談の様子をご紹介します。

愛知県春日井市に本社を構える株式会社エムエムシー(以下、エムエムシー)は、情報通信基地局建設工事を主軸に、LED照明や防犯システムなど、地域密着ながら多彩な電気工事事業を手掛ける会社です。2003年に宮内社長が創業した同社は、地元大手企業や行政との取引実績を着実に増やし、年々業績を向上させています。ARPSでは、2019年より同社を伴走支援してきました。5年経った今、エムエムシー宮内社長とARPS代表の松下が改めて対談し、経営改革までの道のりを振り返ります。

取材・撮影・執筆:若目田

経営戦略/代表取締役CEO松下 弘司
エムエムシー/代表取締役宮内 貴広

第一印象は、“多分、僕の言うことを全否定する時もあるだろうな”

ーまずはARPSとの出会いのきっかけについて教えて下さい。

宮内

元々は、お取引先銀行からご紹介を頂いたことがきっかけです。当時、物販部門の営業範囲拡大や、人材募集の相談ができる方を探していたんですよ。

松下

たしか、2019年頃ですね。懐かしい。

ー丸4年も経つのですね。宮内社長から見て、ARPSの第一印象はどうでしたか?

宮内

相談先候補として何名かお話させて頂いた中で、一番印象が強くて気が合いそうだった方が、松下さんでした。物言いもはっきりしているし、多分、僕の言うことを全否定する時もあるだろうなと思ったんですよね。僕ら経営者からすると、相談するときに「はい」「そうですね」と言われても、相談にならないんですよ。だから、信用できた。

ー確かに、イエスマンではコンサルに頼んでいる意味ないですもんね。

宮内

ダメな時はダメって言ってもらわないといけない。松下さんなら言ってくれそうな印象を受けました。

ーARPSとしてはその当時、どんな提案をしたか覚えていますか?

松下

課題感を聞いて、会話のキャッチボールをしながら、自分だったらこういうアプローチをします、こういう解決策で向かいます、と回答した記憶があります。

宮内

当時から伴走者でありたいと熱く語っていたことを覚えています。

経営再建の第一歩は、見積総額の1.2掛け

松下

実は最初、物販部門の営業範囲拡大の会議には、私は出ていなかったんですよ。

ーえ、そうだったんですか。

宮内

ある時、松下さんから「宮内社長と一緒に進めたい」と強くオーダー頂きまして...。以来、参加するようになりました。

ーARPSは当時、なぜそのような判断をしたのでしょうか。

松下

最初は営業範囲拡大の話をしていたのですが、当時の財務資料を精査したときに、売上高は上がっているけど、経営赤字が膨らんでいた状況だったんですよね。経営再建が先だと判断したんです。

現場の方々から話を伺っていると、売上高の大部分の発生源が、宮内社長がトップセールスをしていた工事部だったことに気付きました。だから、宮内社長をどうしても巻き込みたかったのです。

宮内

あの時の松下さんの猛プッシュは、すごかったですよ。1回だけでなく、2回も3回も口説かれました(笑)

松下

多少、強引にでも誘いたいなと(笑)
当時の状況を正直に表すと、経営者不在の会社でした。エムエムシーは宮内社長が創業した会社です。ここまで舵取りしてきたのも社長。数字を作ってきたのも社長です。

社長がトップセールスもできて、かつ経営者としての腕前を発揮することができたら、必ずエムエムシーはもっと成長できる会社になると信じていました。だからこそ、宮内社長には経営に興味を持ってほしかったのです。

ー実際に会議に参加し始めて、どのような変化がありましたか?

宮内

誘われたものの、最初は正直、会議に参加する必要あるの?と思っていました。今思い返すと、会議に参加する時間を確保する努力すら、していなかったかもしれません。でも、松下さんと話していくうちに、経営の知識が増えていくことがだんだんと楽しくなってきたんです。

松下

今も変わらずですが、宮内社長の吸収力とポテンシャルには目を見張るものがあります。例えるなら、スポンジのようですね。とにかく、インプットしてから、自分なりにアレンジしてアウトプットするまでの速度がとても早いです。

最初の頃の会議で、「売上高が伸びているのに赤字なのは、実利が取れていないことが原因。だから、騙されたと思って、試しに見積総額をいつもの1.2掛けにしてみてください。それだけで財務体質が変わりますから。」とお伝えしたんです。最初は皆さん、「そんなことで良くなるの?」と反応していましたが、宮下社長がすぐさま実践してくれました。2週間後、宮下社長が「松下さんから言われたことをやってみたんですけど、粗利がものすごく増えました。次は何をすればいいですか?」と。

ースピード感が素晴らしいですね。

宮内

アドバイスをすぐに実行した結果、その成果が目に見える形で跳ね返ってきたので、楽しくて仕方がなかったです。

松下

そこから、あっという間に、1年ほどで財務体質を安定させることができました。私も会社に来る度に変化があって、この仕事のやりがいを感じました。

数字の変化が、組織風土にも変化をもたらす

ー経営数値はもちろんのこと、企業体質にはどのような変化がありましたか?

宮内

面白いもので、社長の自分が興味を持って実践していることは、従業員のみんなも興味を持つんですよね。成果が上がることにだんだん楽しさを感じ始めて、次第に数字を追う習慣がチームに根付きました。

また、考え方も大きく変わったと思います。例えば、見積総額を1.2掛けにした分、どこで他社に勝負しようかと、自然に自社の強みを考える話題が会議に上がるんです。もっと良いサービスを提供して、選ばれる会社になろうと。不思議なことに、単価を上げた結果、仕事もどんどん増えていきました。

ーものすごくいい循環が生まれたのですね。

松下

なぜエムエムシーさんに見積依頼が来るのか。それはやはり、他社が真似できない強みがあるからです。今まで当たり前のように提供していた付加価値に、当初は気付いていなかったとも言えます。だからこそ、見積総額を上げて自分たちの価値に初めて気付いた瞬間は、会社にとっても大きなターニングポイントになったのではないでしょうか。

ー数字を追う習慣や自社の強みを自然と考える習慣がついたあとは、どのような取り組みをしましたか?

松下

ステップ2として、会社の経営状態の可視化も進めました。「現状の推移で行くと、目標に対し着地点はこのあたりになりそうです。だから、それぞれの事業部では来月これくらい利益が必要になるよね。」と、このような議論と会話をするための土台づくりです。

宮内

いくら売り上げて、いくら利益を出したか。元から計算していたメンバーもいたと思いますが、従業員みんなで一緒に見る機会は少なかったと思います。経営状態の可視化は、会社を継続成長させる良いきっかけになりました。

松下

1年目は宮内社長と二人三脚でとにかく財務体質の改善。2年目からは、管理職も会議に入れて、経営参画意識の醸成をし、3年目はその基盤をベースに売上高を拡大。4年目には自走型組織となった結果、売上高は参画当初から2倍以上に増え、安定して利益を出せる強い組織となりました。

ARPSは、継続成長の伴走パートナーであり、精神的な支えでもある

ー今後、ARPSとしてはエムエムシーとどのような事業展開をしていきたいですか?

松下

4年経ったある日、宮内社長に、「目標達成しましたね。僕の出番も終わりですかね」と話したんですよ。そしたら宮内社長が、「いやいや、まだまだです。他にもやりたいこと、たくさんあるんですよ。エムエムシーをもっと継続成長させていきたいので、次のフェーズに向かうために一緒に伴走してください」と。

ー感動ですね。

宮内

会社の課題は絶えません。売上高も利益も増えたら、次は人を増やそう・事業所を増やそう...と、考えることは山積みです。お客様にとってのエムエムシーの価値はこれまで考えてきたけど、それじゃあ、働く人にとってはどんな会社でありたいか。いわゆるブランディングの話ですよね。やりたい新規事業もたくさんあります。経営者として、本当に絶え間なく頭の中に課題が溢れてくるんです。

ARPSは、どんなジャンルの相談にも応えてくれるから、安心して相談できます。もっと言うと、ARPSにしか相談できない内容もありますので、経営者としては精神的な支えになっていますね。

松下

経営者に孤独は付き物です。社内では相談しきれない悩みも抱えていると、相当なストレスもかかってきます。そんな時に、相談の壁打ち相手になったり、一緒に考えを整理するビジネスパートナーで有り続けたいと考えています。

まとめ

宮内社長との対談で、改めてエムエムシーが秘める底無しの成長ポテンシャルを感じることができました。4年の支援を経て、組織として目標達成の自走化が出来るようになった今、同社が適切な経営判断ができるよう、ARPSでは引き続き伴走支援をしていきたいと語っています。

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